リップル買う前に確認する事ついてまとめ

お金

リップル(Ripple)とは

Ripple社は2012年に設立されたアメリカの企業で、国際送金を高速かつ低コストで行う仕組みを開発してきました。

同社が提供する「RippleNet(リップルネット)」は、世界中の銀行や金融機関をつなぐグローバルな送金ネットワークです。

RippleNetを使えば、従来の国際送金に比べて数秒〜数分で資金を移動させることができ、手数料も大幅に削減できます。

RippleNetは必ずしも暗号資産を使うわけではなく、既存の通貨(円やドルなど)を利用した送金にも対応しています。

簡単に言うと ―

リップル(Ripple)は「国際送金を早くて安くするための仕組み」をつくった会社やネットワークのことです。
そのネットワークを「RippleNet」といい、世界中の銀行をつないで数秒〜数分でお金を送れるようにします。

ポイントは:

  • 送金が速い(従来は数日 → リップルなら数秒〜数分)
  • 手数料が安い(従来より大幅に低コスト)
  • 円やドルなど普通のお金でも利用できる

つまり、リップルは「銀行の国際送金を便利にする新しい仕組み」なんです。

XRPとは

XRPはRipple社が開発した暗号資産です。発行総量はあらかじめ1000億枚に固定され、マイニングによって新たに発行されることはありません。

XRPの役割は主に「ブリッジ通貨」として機能することです。たとえば、日本円を米ドルに送金する場合、まず円をXRPに交換し、その後XRPをドルに変換することで、従来よりも早く、安く、安全に送金できます。

簡単に言うと ―

XRPはリップル社が作った暗号資産(デジタル通貨) です。
量は最初から決まっていて増えません。

役割は「橋渡し通貨(ブリッジ通貨)」です。
例えば、日本円をアメリカドルに送りたいとき、

  • 円 → XRP に変える
  • XRP → ドル に変える

この流れにすると、従来より 速く・安く・安全に送金できる のが特徴です。

リップルとXRPの違い

リップル(Ripple)という言葉は、実は二つの意味で使われています。

ひとつはアメリカのフィンテック企業Ripple社やその送金ネットワークを指す場合、もうひとつは暗号資産XRPを指す場合です。この二つは混同されがちですが、正確には区別する必要があります。

日常的に「リップルを買った」と言う場合、多くの人が指しているのは暗号資産XRPです。しかし厳密には、リップルは会社やネットワークの名称であり、XRPはその仕組みの中で活用される通貨なのです

アプリと課金コインのたとえるなら

  • リップル = 「スマホゲームアプリ」
  • XRP = 「ゲーム内で使うコイン」

要するに:

  • リップル=「サービスや仕組み」
  • XRP=「そこで使うためのツール(切符やコイン)」

「国際送金の遅い・高い・不透明」 という従来の仕組みを改善するために作られた!

従来の国際送金は、主に「SWIFT(国際銀行間通信協会)」というネットワークを通じて行われてきました。この仕組みでは、送金を依頼した銀行から受け取り先の銀行にお金が届くまでに、いくつもの「中継銀行」を経由する必要がありました。

ところが、この方法には次のような大きな問題がありました。

仕組みが不透明
お金が現在どこにあるのか、いつ着金するのかが利用者には分かりません。送金トラブルが発生した場合でも追跡が難しく、安心して利用できるとは言いがたい状況でした。

送金が遅い
中継銀行を複数通過するため、着金までに数日から長い場合は1週間程度かかることもありました。特に国際間では時差や休日の影響も加わり、さらに処理が遅れることが多かったのです。

手数料が高い
経由する銀行ごとに手数料が差し引かれるため、最終的に数千円から数万円ものコストが発生します。少額送金でも同じように高い手数料がかかるため、一般利用者にとっては非常に不便でした。

リップルが目指した解決策とXRPの役割

Ripple社は、こうした課題を解決するために「お金をインターネットのように動かす」という仕組みを作りました。その特徴は次の3点です。

1. 速さ ― 数秒で届く送金

従来:
日本からアメリカにお金を送る場合、

  • 日本の銀行 → 中継銀行A → 中継銀行B → アメリカの銀行
    というように、いくつもの銀行を経由します。
    処理や確認作業に時間がかかり、数日〜1週間 かかることがありました。

リップルの場合:
RippleNet上で直接つながるので、数秒〜数分で着金
まるで「メールを送るようにお金が届く」感覚です。


2. 安さ ― 手数料を大幅に削減

従来:
経由する銀行ごとに数百円〜数千円の手数料を取られ、合計で数千円〜数万円になることもありました。少額送金では割高。

リップルの場合:
中継銀行を挟まず、直接ネットワークでやり取りするため、
数十円程度の手数料 で済むこともあります。


3. 透明性 ― リアルタイムで確認できる

従来:
「今どこにあるの?」「いつ届くの?」が分からない。トラブルがあっても追跡は困難。

リップルの場合:
ブロックチェーン技術を使っており、
送金が今どの段階にあるかをリアルタイムで確認可能
例えば「送金済み」「変換中」「着金完了」が記録され、追跡もできます。


XRPの役割 ― ブリッジ通貨

さらに、異なる通貨同士をスムーズに交換するために XRP が使われます。

  • 日本円 → XRP(即時変換)
  • XRP → 米ドル(即時変換)
  • 数秒で相手に米ドルが届く

これにより、銀行は大量の米ドルやユーロをあらかじめ持たなくてもよくなり、コスト削減とリスク低減につながります。

RippleNetに参加している企業について

RippleNetは現在、世界300以上の金融機関が参加する巨大ネットワーク に成長しています。
大手銀行から地域の送金サービスまで幅広く活用されており、その一部はXRPを利用することで、さらに効率的な国際送金を実現しています。

主要な大手銀行・金融機関

  • SBIホールディングス(日本):アジアにおけるRippleの最大のパートナーで、日本国内の銀行との連携も進めています。
  • 三菱UFJ銀行(日本):2017年以降RippleNetに参加し、国際送金の効率化を進めています。
  • Santander(スペイン):リテール向けアプリ「One Pay FX」でRippleNetを採用。顧客が国際送金を迅速に利用できるようにしています。
  • PNC Bank(アメリカ):2018年に参加し、法人顧客向けの国際取引を改善。
  • American Express(アメリカ):特にB2B分野でRippleを活用し、国際決済のスピード向上を目指しています。
  • Standard Chartered(イギリス):アジア・中東・アフリカでの国際送金にRippleNetを導入。
  • Bank of America(アメリカ):Rippleの技術を内部でテストし、実装を検討しています。

こうした大手銀行が次々とRippleNetを導入しているのを見ると、「リップルは投資だけでなく、本当に実用化されている技術なんだな」と実感できます。

RippleNetやXRPは実際にどんな場面で使われているのか

RippleNetやXRPは「国際送金を便利にする仕組み」ですが、実際にどんな場面で使われているのか、具体例を挙げてみますね。


1. 海外出稼ぎ労働者の送金(国際送金)

例えば、フィリピンやインドから日本・アメリカで働く人が、自分の給料を家族に送るとき。
従来は銀行送金やWestern Unionなどを通じて数日かかり、手数料も高額でした。

RippleNetを使えば、
数秒〜数分で送金完了
手数料はわずか数十円程度

大切な家族に、すぐに・安く・安全に お金を届けられるのです。


2. 企業間取引(B2B決済)

国際的に取引をする企業は、商品代金やサービス料金の支払いで外貨をやり取りします。
RippleNetを利用すれば、

  • 日本の企業が米国のパートナーへ支払い
  • 米ドル → XRP → 日本円 へと即座に変換
    といった流れで、従来より速く・安く資金を移せます。

3. 銀行や送金サービス同士の資金移動

銀行は普段から、各国の拠点や提携銀行の間で資金を移しています。
これまでは「ノストロ口座」という形で大量の外貨を事前に保有しておく必要がありましたが、RippleNetとXRPを使えば、必要なときに即座に両替・送金が可能です。
銀行にとっては「外貨を寝かせておくコスト(為替リスクや維持費)」を削減できる大きなメリットがあります。


4. 新興国での少額送金やデジタル決済

特に東南アジアや中南米では、銀行口座を持たない人が多いため、スマホアプリでの送金ニーズが高いです。
RippleNetを利用することで、少額でも気軽に海外へ送れるようになり、「金融包摂(誰でも金融サービスを使えるようにする)」 に貢献しています。

リップルのと利用される理由 ほかの仮想通貨との違いは

ビットコインとの比較

ビットコインは世界で最初の暗号資産であり、「デジタルの金」としての地位を築いています。最大の強みは、分散性とセキュリティの高さです。

中央管理者が存在せず、誰にも止められない仕組みは“価値の保存手段”として信頼を集めています。
しかし、処理速度は遅く、1取引の確定には約10分かかります。さらに混雑すると手数料が高騰するため、日常的な決済や即時性が求められる国際送金には不向きです。

イーサリアムとの比較

イーサリアムは「アプリケーションを動かす基盤」として設計され、NFTやDeFiなど多様なサービスを可能にするスマートコントラクトを備えています。柔軟性が高く、ブロックチェーン業界の実験場とも言える存在です。


ただし、利用が集中すると取引手数料(ガス代)が高くなり、送金コストが大きな負担になります。また処理速度もリップルに比べると遅く、大量の国際送金を即時に処理する用途には課題が残っています。

リップル(XRP)が利用される理由

それに対してリップル(XRP)は、最初から国際送金のために特化して設計された通貨です。

  • 速さ:取引は3〜5秒で確定するため、送金がほぼリアルタイムで完了します。
  • 低コスト:手数料は0.00001XRP(ごくわずか)と非常に安価で、大口送金でも小口送金でもコストを抑えられます。
  • 高処理能力:1秒間に1500件規模の取引を処理できるため、銀行レベルの利用にも耐えられます。
  • 実需に直結:銀行や送金事業者が実際に導入しており、「ブリッジ通貨」として円・ドル・ユーロなど異なる通貨を即時に交換できるのが強みです。

リップル 「分散性がビットコインほど強くなく」

ビットコインとXRPの分散性の違い

ビットコインの分散性

ビットコインは世界中のマイナーやノードによって支えられています。
誰でも自由に参加でき、取引を検証する仕組みもオープン。

ルールは「一番長いチェーンが正しい」というシンプルなもの。
だからこそ、誰かが支配することは不可能で、検閲耐性の高い完全な分散型ネットワークが成立しています

言い換えると、

町内会の全員が平等に投票してルールを決めているようなものです。

XRP(リップル)の分散性

一方、リップル(XRP)は少し仕組みが違います。
XRPはマイニングを行わず、UNL(Unique Node List)と呼ばれる信頼済みの検証者リストを基準に合意を取ります。

このUNLの推奨リストをRipple社が提示しているため、
「Ripple社の影響が強いのでは?」と指摘されることがあります。

もちろん誰でもノードを立てられますが、実際には銀行や大企業など一部の参加者が中心になりやすいのです。

例えるなら、

「町内会長が推薦した人たちで話し合ってルールを決める」イメージに近いです。

XRP投資対象として

「技術力と実用性は強いが、中央集権リスクをどう見るか」が重要になります。

XRPは、ビットコインのような「管理者がいない完全分散型通貨」とは異なります。

技術的には分散型台帳(XRP Ledger)によって運営されていますが、実際の普及や開発、金融機関との提携を主導しているのはRipple社です。

そのため、XRPの価値や実用性はRipple社の信用や活動に大きく依存しています。

Ripple社は、XRPの総発行量(1000億枚)の大部分を保有しています。国際送金事業者や銀行とのパートナーシップを進めることでエコシステムを支えています。

しかしもしRipple社が倒産した場合、XRP Ledger自体はオープンソースのため稼働し続けるものの、企業連携や市場での信頼性が大きく損なわれ、結果としてXRPの価値は大きく揺らぐ可能性があります。

XRPの総発行量と価格は上がりにくい

1. 発行枚数の大きさが根本要因

XRPの総発行量は 1000億枚 です。
これはビットコイン(2100万枚)の 約5000倍 という桁違いの多さです。

この枚数の多さが「価格が上がりにくい」と言われる最大の理由です。


2. 時価総額の仕組み

暗号資産の価値は「時価総額」で測られます。
式にすると、

時価総額 = 価格 × 流通枚数です。

例えば:

  • ビットコイン:1枚 = 100万円 × 2100万枚 = 210兆円
  • XRP:1枚 = 100円 × 1000億枚 = 100兆円

同じ100兆円の時価総額を達成するなら、

  • ビットコインは「1枚100万円」
  • XRPは「1枚100円」
    で足りてしまうわけです。

逆に言うと、XRPを「1枚1000円」にするには、時価総額は1000兆円になります。これは現在の全世界の株式市場規模に匹敵するレベルで、現実的にはかなり難しい数字です。


3. 資金が入っても「薄まる」仕組み

例えば、新しく 1兆円 の資金が市場に流入したとします。

  • ビットコイン(枚数が少ない):希少性が高いため、価格が大きく跳ね上がりやすい。
  • XRP(枚数が多い):1000億枚に分散されるので、1枚あたりの値上がり幅は小さくなります。

つまり、資金が「薄く広がってしまう」ため、投資額に対して価格の伸びが鈍くなるのです。


Ripple社の大量保有と供給圧力

さらにXRPにはもう一つの特徴があります。
Ripple社自身が、数百億枚規模のXRPを保有しており、エスクロー(ロック)から毎月一部を市場に放出しています。

  • 投資家が買っても、新しく供給されるXRPが市場に出てくる
  • その結果「上値を押さえる」効果が働く

これも、価格上昇が鈍い理由のひとつです。

まとめ

  • XRPは総発行量が 1000億枚と極めて多い
  • そのため、資金が入っても「1枚あたりの価格」が大きく動きにくい。
  • Ripple社が大量保有し供給を続けていることも「売り圧力」となる。
  • 単価が安いからといって「上がりやすい」とは限らず、むしろ総発行量の大きさが上値のネックになっている。

XRP価格シミュレーション(総発行量1000億枚で計算)

XRPの価格時価総額(発行枚数 × 価格)規模の目安
100円1000億枚 × 100円 = 100兆円2025年のビットコイン時価総額(約150兆円)に近い
500円1000億枚 × 500円 = 500兆円AppleやMicrosoftの時価総額を大きく超える
1000円1000億枚 × 1000円 = 1000兆円世界の株式市場全体の数割に匹敵

ポイント解説

  • 現在の世界の暗号資産全体の時価総額はおよそ 300兆〜400兆円規模 です。
  • つまり、XRPが500円に達するには、暗号資産市場全体の規模が 数倍に膨らむ必要 があります。
  • 1000円に到達する場合は、暗号資産市場だけでなく、世界の金融市場そのものを塗り替えるレベルの需要 が必要です。

分かりやすいたとえるなら

  • XRPが「100円」=ビットコイン級の存在感
  • XRPが「500円」=世界一の企業より大きな価値を持つ通貨
  • XRPが「1000円」=世界の金融の中心に匹敵する規模

ロックアップ分を除外した場合のXRP1000円の時価総額について

XRPは総発行量が1000億枚ありますが、そのうちRipple社が依然として約400億枚を保有しており、多くはエスクロー(ロックアップ)されています。市場で実際に流通している枚数はおよそ600億枚と考えられます。

この前提でXRPが1枚1000円になった場合、

  • 総発行量ベースでは 1000億枚 × 1000円 = 1000兆円
  • ロックアップ分を除外した流通ベースでは 600億枚 × 1000円 = 600兆円

という時価総額になります。


規模のイメージ

600兆円という規模は、

  • 日本の名目GDP(約600兆円)に匹敵
  • 世界最大企業(AppleやMicrosoftなど)の時価総額を超える水準
  • ビットコインの時価総額(約150〜200兆円)を数倍上回る規模

にあたります。


つまり、XRPが1000円になった場合、ロックアップ分を除外して考えても時価総額は 600兆円 と国家レベルの規模に達します。これを実現するには、世界の国際送金市場や金融インフラにおいてXRPが圧倒的な採用を得る必要があります。

XRPが1000円に到達するには、世界の国際送金市場の中核を担う存在になる必要があります。


個人送金市場だけでは不十分ですが、法人・銀行間の巨大な資金フローを取り込めれば、600兆円規模の時価総額も不可能ではありません。

ただし、その実現には「規制の解決」と「競合に勝つための採用拡大」が大前提となります。

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