天然・再生・化学繊維で変わる洗い方：素材別お手入れ完全マニュアル

衣類に使われる素材には、「天然繊維」「再生繊維（半合成繊維）」「化学繊維（合成繊維）」などさまざまな種類があり、それぞれに性質と洗濯時の注意点があります。以下に、特に天然繊維・再生繊維・化学繊維の特徴と、洗濯におけるポイントを詳しく文章でご説明します。

◆ 天然繊維（綿・麻・ウール・シルクなど）

天然繊維は、植物や動物など自然由来の素材でできており、肌ざわりがやさしく、吸湿性・通気性に優れているのが特徴です。

＜メリット＞

＜注意点＞

＜洗濯のポイント＞

再生繊維は、綿や木材パルプなどの植物由来セルロースを化学的に再加工して作られた「半合成繊維」です。見た目はシルクのように上品で、肌ざわりが非常に滑らかです。

＜メリット＞

＜注意点＞

＜洗濯のポイント＞

化学繊維（合成繊維）は、石油などを原料に人工的に作られた繊維で、丈夫でシワになりにくく、乾きが早いという特徴があります。スポーツウェアやユニフォームなどに多用されます。

＜メリット＞

＜注意点＞

＜洗濯のポイント＞

ポリウレタンは、衣類に伸縮性を与えるために使われる合成繊維で、ストレッチパンツや下着、フィット感のある服に使われます。

＜注意点＞

＜洗濯のポイント＞

分類	素材名	熱に強い	水に強い	シワに強い	摩擦に強い	乾きやすい	紫外線に強い
天然繊維	綿（コットン）	◎ 熱に強い	◎ 水に強い	× シワになりやすい	○ 普通	× 乾きにくい	○ 普通
天然繊維	麻（リネン）	◎ 熱に強い	◎ 水に強い	× シワになりやすい	○ 普通	○ 普通	○ 普通
天然繊維	ウール	△ 熱で縮みやすい	△水にやや強い	× シワになりやすい	× 摩擦に非常に弱い	◎ 速乾性あり	× 光で黄ばみ・変色しやすい
天然繊維	シルク	△ 熱で縮みやすい	△水にやや強い	× シワになりやすい	△ 普通	◎ 速乾性あり	× 紫外線で変色しやすい

分類	素材名	熱に強い	水に強い	シワに強い	摩擦に強い	乾きやすい	紫外線に強い
再生繊維	レーヨン	△ 熱で縮みやすい	× 水に非常に弱い	× シワになりやすい	× 摩擦に弱い	△ やや乾きにくい	× 紫外線で変色しやすい
合成繊維	ポリエステル	△ 熱にやや強い（低温OK）	◎ 水に強い	◎ シワになりにくい	◎ 摩擦に強い	◎ 速乾性あり	◎ 紫外線に比較的強い
合成繊維	ナイロン	△ 熱にやや強い	◎ 水に強い	◎ シワになりにくい	◎ 摩擦に非常に強い	◎ 速乾性あり	× 紫外線で黄ばみやすい
合成繊維	アクリル	△ 熱に弱い	◎ 水に強い	◎ シワになりにくい	△ 毛玉ができやすい	◎ 速乾性あり	◎ 紫外線に比較的強い
合成繊維	ポリウレタン（スパンデックス）	× 熱に非常に弱い	△水にやや強い	◎ シワになりにくい	△ 摩擦・洗剤に弱い	△ やや乾きにくい	× 紫外線・熱で劣化し